関節痛-関節の痛みの原因と症状
関節痛は膝や肘、腰など様々な部分に起こります。関節痛の原因や部位により治療法も異なってきます
関節痛
いつまでも、健康で楽しく暮らしたい・・・誰もがそう思うことでしょう。
健康維持のために、山登りやジョギングなどを趣味としている方も多いと思います。
しかし、無理をしたり間違ったやり方をして、腰や膝などの関節が痛くなった経験はありませんか?
このような症状を関節痛といいます。
最も多い関節痛は、腰・膝・肩の部位だといわれています。
では、関節痛とはどのような事をいうのでしょう?
私達人間には、膝はもちろん肘や肩など、たくさんの関節がありますね。
関節と呼ばれる箇所は、曲げたり伸ばしたり動かすことが出来る部分のことで、骨と骨のつなぎ目部分と考えるとよいでしょう。
通常、関節は 骨と骨がこすりあって磨り減ってしまわないように、軟骨と関節液というもので守られています。
これは、簡単に言うと、自転車のブレーキパッドと潤滑油のようなものです。
自転車のブレーキパッドと潤滑油は、使い続けると消耗してしまいますよね。
人間も同じように長年、使い続けた関節は軟骨と関節液が減ってしまい、骨と骨が直接こすれあって痛みを生じるようになるのです。
関節痛の痛みにはさまざまな痛みの種類があります。
動かすと痛い人、寒くなると痛い人・・・
また ふくよかな方は、体重を支える足に負担がかかるのですから、膝や股関節などの関節痛をひきおこします。
さらには、スポーツなど決まった関節に負担をかけるような生活を続ける事が関節痛の原因になることもあります。
関節に痛みを感じるようになったら、無理を避けて病院に行きましょう。
整形外科ではレントゲン写真をとり、関節の変形などを調べてもらえますので、まずは整形外科を受診されることをおすすめします。
風邪と関節痛
関節痛は、骨の老化で発病するだけではなく、風邪を引いた時にもなります。
身体がだるくて、だんだん節々が痛くなり、気づいたら熱っぽくて、風邪をひいていた・・・なんて経験、誰でもあるのではないでしょうか?
風邪は、鼻水が出る、咳が出る、高熱が出るなど、症状が色々ですね。
これは、原因となるウイルスが違うためです。
倦怠感があって、関節痛や腰痛の症状が表れ始めたら、風邪のひき始めです。
すぐに安静にして、熱が出ないように気をつけましょう。
風邪のなかでも、普通の風邪とは違うインフルエンザ。
これは大変有名ですから、知らない人はいないでしょう。
インフルエンザは、普通の風邪と違って感染後、しばらくの潜伏期間を経て、高熱とともに発病します。
そして次第に、悪寒・倦怠感、鼻水・のどの痛み、身体の節々が痛くなるといった関節痛の症状が現れます。
インフルエンザの関節痛は普通の風邪のときよりも痛みが大きいようです。
関節痛と言えば、お年寄りや大人がなるものと思いがちですが、風邪の場合の関節痛は大人だけではなく子供にも発病します。
子供が「身体のあちこちが痛い」と言い、さらに風邪をひいているのであれば、その関節痛は自然に治るものと思ってよいでしょう。
しかし、まれに痛みが長引く場合があります。
痛みは誰でも早く取り除いてほしいものですよね。
小さい子供で、飲み薬が苦手ならば、鎮痛剤の座薬を使うとよいでしょう。
ただし、大人用を使用したりむやみに与えることはせず、医師の指示に従いましょう。
腰痛
いまや腰痛は、風邪の次に多い関節痛の病気だということを知っていますか?
私達人間は、2本の足で全ての体重をささえなくてはなりませんね。
そして、2本足で立つには、足のすぐ上にある骨盤、さらにはその上の腰椎・・・
これが重要なポイントとなるわけです。
日頃から、スポーツをしている人や重い荷物を持つ人に腰痛が多いのは、腰椎に負担がかかる割合が大きいからというのは分かりますね。
しかし、このような経験がないのに腰痛になる人もいます。
実は、腰痛になる人の多くは会社員やOLのようにデスクワークを中心とした人、長時間 車を運転する運転手の方たちなのです。
意外に思うかもしれませんが、長時間いすに座って同じ姿勢をつづけることのほうが、腰にかかる負担は大きいのです。
俗に言う「職業病」というものですね。
もちろん、これらの仕事に就いているからといって、皆がなるわけではありません。
腰痛の原因となるものには「姿勢」が考えられます。
街を歩くと、色々な姿勢のタイプを見つけることができます。
猫背の人、お腹を突き出して歩く人、いすに座ると必ず足を組む人、片方の手にしか荷物を持たない人・・・
どうですか?
思い当たる節はないでしょうか。
「くせ」というのは、無意識にでてしまいますよね。慣れた姿勢が一番、楽かもしれません。
でも、その「くせ」によって、腰痛をひきおこしているのです。
また、腰痛だけではなく、膝や首などあらゆる関節痛になる原因となってしまいます。
関節痛にならないためにも、正しい姿勢を身につけるようにしましょう。
肩関節痛
「五十肩」と呼ばれる肩関節痛の症状を一度は聞いたことがありませんか?
40代から50代の方に多く発症するので「四十肩」「五十肩」とよばれていますが、若くても高齢になっても発症する関節痛の一つです。
「五十肩」は肩関節周囲炎といい、肩の関節の周りの炎症によっておこるのです。
ですから、肩の筋肉が張って痛む「肩こり」とは痛い、肩関節と腕にかけて痛みを伴います。
五十肩になる原因は、やはり骨の老化と考えられてはいますが、はっきりとした原因はわかっていません。
痛みを突然 感じたとたん、腕が上がらなくなると言われています。
安静時はもちろん、肩を上げたり下げたりする上下運動が痛みで出来なくなります。
五十肩を経験した方には、トイレが一番困ったと、おっしゃった方がいました。
下着を上げたり下げたりすることができなかったのだそうです。
腕を思いっきり上に上げるわけでもないのに、そんな動作も困難になるのですね。
また、慢性してくると、夜寝ていても痛みを伴うようになります。
もちろん、このような症状が出たら、我慢も限界でしょう。
病院へ駆け込む方がほとんどです。
では、五十肩にならないためにはどうしたら良いのでしょうか?
一番の予防は、姿勢を良くする事です。
テレビを見る時やくつろぐ時、寝転ぶ方は多いのではないでしょうか。
確かに楽ですよね。
でも、このような姿勢の悪さが肩に負担をかけているのです。
さらには、肩の血行をよくすることが大事です。
普段から、お風呂の中で十分に温めて、軽い運動をするなどして関節痛の予防に努めましょう。
肘の関節痛
膝や腰の関節痛に比べて、さほど障害がないのが肘の関節痛です。
肘は、主にスポーツをしている人に多い病気というだけあって、その病名もほとんどにスポーツの名前がついているのですよ。
野球肘、テニス肘、ゴルフ肘・・・
すべて肘を使いすぎているために起こる関節痛です。
野球肘は、その名のとおり野球をしている方、特にピッチャーに多い関節痛です。
投球フォームや投球数などによっても違いますが、ひどいと軟骨に傷がついて骨のかけらが関節内を動き回るので、痛みで腕を曲げたり伸ばしたりできなくなります。
プロ野球選手はもちろん、少年野球に熱心な子供にも 多いと言われています。
特に子供は、骨や筋肉などが成長途中ですから、必要以上の練習のやり過ぎが、肘を痛めてしまうことになりかねません。
強くなりたい、上手になりたい・・・と熱心に練習に励む子供や親御さん。
もしかしたら将来、プロ野球選手になるかもしれない大事な腕です。
決して酷使することなく、子供の年齢に合わせた投球数にする、終わった後は、アイシングをするなどのケアが必要ですね。
肘の内側や外側を軽く押して痛がるようなら、関節痛が始まっているのかもしれません。
すぐに病院でみてもらいましょう。
また、テニス肘・ゴルフ肘は、テニスやゴルフのやりすぎだけが原因ではありません。
肘や手首の使いすぎにより、肘の外側が炎症を起こす関節痛をこのように言うのだそうです。
最近では、パソコンの使いすぎで、手首や肘の関節痛を訴える方は増えています。
肘関節痛になったら、まずは腕を使うのはやめるようにします。
病院で、消炎鎮痛剤や湿布を処方してもらいましょう。
膝関節痛
関節痛の中でも、中高年になって多くなるのが膝関節痛と言われています。
今は、痛くないから大丈夫と思っていませんか?
膝関節痛は、初めのうちは膝に違和感を感じたり、こわばっているような感じをうけるだけなのですが、それを全く感じさせない期間もあるため、あまり気にしない方がほとんどのようです。
しかし、本当はこの時期から予防しておくのが理想的です。
たとえば、正座を避けていすの生活を送る、身体を冷やさない、軽い体操をする、クッション性の高い靴を履くなど、膝への負担をなくすことがよいでしょう。
初期段階で違和感を放置しておくと、これが次第に痛みに変わってきます。
立ったり座ったりする時、階段を上ったり降りたりする時、歩き始める時・・・
このような時に痛みを感じるようになったら、軟骨が磨り減って、骨が変形してきていることが考えられます。
この状態を変形性膝関節症と言います。
変形性膝関節症は、軟骨の老化はもちろん 肥満気味の方に多く見られます。
人間は歩いているとき、体重の2〜3倍の力が膝にかかっているのだそうです。
もしも、自分の体重が肥満傾向にあったら、よっぽど丈夫な膝じゃないと支えるのがどれほど大変か分かりますね。
膝の負担を軽くしてあげるために、太らないように気をつけることも、予防の一つといえるでしょう。
歩くために大事な膝が痛くては、外に出るのも面倒になりますし、日常生活にも支障をきたしてしまいますね。
将来、寝たきりにならないためにも、膝関節痛は早めに治療しておきましょう。
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